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介護が天職であった

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藤永 絵里さんは株式会社もくれん(グループホーム もくれん)に勤務する介護福祉士であり栄養士だ。間もなく3人目の出産を控えるお母さんでもある。

8人家族で育った、おじいちゃんおばあちゃん大好きっ子。
介護の魅力はどこ?
その質問に藤永さんは『温故知新』と答える。

『ご利用者の皆さんから教えてもらえることってとても多いです。例えば今日の散歩中、男性のご利用者から”せり”について教えてもらったんです。
いつも食べている”せり”ってこれか!!って。(笑)
一緒にいると、日々、そういう発見があるのが楽しいんです。』

高校を卒業後、神戸市の専門学校で栄養士の資格を取得。
しかし栄養士としてではなく介護士として働くこととなる。

『デイサービスに栄養士として入社が決まっていたんですが、状況が変わり栄養士が必要でなくなったんです。
その時に介護士をやってみないかと誘われたんです。
もともと人と接することが好きだったので、これも縁と思いやってみることにしました。
親や兄弟、周りの反応は様々でしたが、”またあの子が何か始めたわ”くらいの反応でした(笑)。
右も左も分からない状況でしたが、ガムシャラにやってみて”案外天職かも、、、”と思ったんです。』

藤永さんは持ち前の明るい性格から介護の仕事にどんどんのめり込んでいきました。
もっと介護の勉強をしたいという思いからデイサービスからグループホームに転職しました。

 『3年の実務経験を積むと介護福祉士の受験資格がいただけます。
デイサービスは楽しかったのですが、もっと勉強したかったんです。
夜勤も経験してみたかったし。
だからグループホームに転職しました。』

その後、晴れて介護福祉士となった藤永さん。
グループホームもくれんとの出会いも自然とやって来ました。

 『介護士って横のつながりが結構あるんです。
20代半ばは仕事で壁にぶつかったり辛いことも多く、介護士の集まりに頻繁に顔を出していた時期があったんです。研修会であったり、勉強会をひらくサークルが出雲市内にもあるんです。
みんなが頑張っている姿を知ったり、同じような悩みを抱えているのを知ったりすることはとても励みになります。
そこでグループホームもくれんの開所の話を聴いたことが今に繋がるきっかけです。

もくれんは困っている誰かを周りの皆がさりげなくサポートする本当に良いチームだと思います。
私も子供が体調不良の時は快く帰らせてくれたり、それって本当に嬉しいものです。
すごく良い環境で働かせてもらっていると思っています。』

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もくれん前にて。来年には3児のお母さんとなる藤永さん。

ストレスフリー

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『”この仕事ストレス溜まるでしょ?”と言われることが多いですが、実は私、ストレスがないんです(笑)。
若い時は悩んだりしていた自分自身が疲れていたんですが、でもそれだと優しくなれないことに気づいたんです。
だから意識的に自分のストレスをためないように心がけました。
その方法として、私が大切にしていることが大きく2つあります。

まず一つ目は「“異業種の人と話す機会を大切に”」していること。
そしてもう一つは「“家族や友人への感謝”」です。
自分が狭い視野にならず、幅広い価値観に共感出来るように、意識的に異業種の方とお話しする機会を私は大切にしています。
また、私がこうやって好きな介護の仕事が出来るのも最愛の家族がいて、その家族、そして友人に支えてもらって始めて出来ます。

皆さんへの感謝の気持ちは私の何よりの宝物です。
そのように意識する事で肩の力を抜くことを自然と学んだのだと思います。

グループホームは他人同士が一緒に暮らす空間。

色々なことがありますが、利用者さんがここに住んでてよかったと思ってもらえたら嬉しいです。』

施設には色々なご利用者がおられます。
おしゃべり好きで活発な方、散歩が好きな方、一人静かに過ごされる方。
その中でも藤永さんにとって忘れられないご利用者がおられます。 

『介護士として歩みだした頃に出会ったご利用者です。
今でも写真を手帳に挟んでいます。
出会った時から介護度5の寝たきり状態。
さらに脳梗塞のため、話が聞き取りにくいんです。
もともとちょっと気難しかった。
気に食わなかったら怒るので、職員さんたちにも遠慮があったんだと思います。
でも私はそこを若気の至りでぶつかっていきました。
言葉が不自由ながら何かを話そうとする声に耳を傾けて、”何かなー?”と積極的にコミュニケーションを取ろうとしていました。

本人から聞いたわけでないんです。
当時デイサービスでお迎えに行った時に奥様から”あなたが来てくれたら主人は本当に喜ぶのよ”って言ってもらえたんです。
そのご夫婦には最後の最後まで可愛がってもらいました。

一生懸命その方を思って何かをした時。
ありがとうの声をいただいた時。
本音で語り合えた時。
心開いてくれたんだと感じた時、この仕事をしていて良かったと思う瞬間です。』

介護士は、自らで心を開けるプロだ。
そして周りの人の心を開き、自然と元気にしてしまう。
暖かく、明るく照らす太陽のように。

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■関連リンク

株式会社もくれん