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介護職デビューは遅かった

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大社町北荒木、旧大社駅近くにある「みどりの郷大社」。
利用定員は通所介護(デイサービス)に25名。ほとんどが女性だそうだ。
2階には認知症対応型通所介護(定員12名)
そのほか、訪問介護や居宅介護支援を行っている施設である。

みどりの郷大社で働いて5年になる、高橋典子(たかはし のりこ)さん。

きりっとした大人の表情が、笑うとかわいらしく優しい顔になる。

出雲市出身、中学高校と吹奏楽部でクラリネットを吹いていた。
高校卒業後、医療系のお仕事に6年間従事。
結婚を期に退職。
子供に恵まれて、しばらく専業主婦を送っていた。

■みどりの郷との出会い

長男が1才近くになったころ、母から1枚のチラシをもらった。
ヘルパー研修の募集チラシだった。
特に介護職に興味があったわけではないが、資格を取ることはいいなと思って応募した。

半年の研修期間、実地研修が「みどりの郷 平田」で開催された。
そのときの、みどりの郷平田の印象がとてもよかったのだとか。
明るく綺麗な施設で、生き生きと楽しそうな入所者さんと職員さんの笑顔。
研修終了時、みどりの郷大社への就職を紹介された。
自宅近くだし、チャンスと思って就職を希望したが、保育所という壁があった。
保育所が決まるまで待ってもらっての就職だった。

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子育てと仕事 それぞれに全力投球

高橋さんの一日は、5時半起きから始まる。5才と2才の二人の男の子、朝は戦闘状態だそうだ。
保育園の送りは夫が担当し、迎えは高橋さんが担当する。

勤務時間は8時30分~17時30分。お休みは月に9日から10日。ローテーションで日曜出勤もあるが、ご主人が子供達の面倒を見てくれて、時間があれば食事も作ってくれるという。
「本当に助かっています」と高橋さん。

介護職を始めて5年。
デイサービスへの利用者さんは、基本的にコミュニケーションに問題はない。
しかしそこに落とし穴があったと高橋さんは言う。

『利用者さんが安全に楽しくすごしていただければ、それが一番だと思っていたんです。
でもやがて、それだけでは自分の仕事としてダメなのではないかと気が付きました。  
来所された時の様子や体調、気分など、人それぞれ。
その違いに気づき、その時々で関わり方を変えています。
そして気づいた事は極力、言葉やお便りで伝えるようにしています。』

積極的なコミュニケーションを高橋さんは何よりも大切にしている。
仕事に、ご利用者様に まっすぐ向き合う

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日々の利用者さんと関わる中で「ものづくり」が好きだと気が付いた。
塗り絵やちぎり絵、大きな紙にみんなで一緒に作って作品を仕上げている。

お部屋の壁には色々な作品が飾られている。

『どんなものを作るか、考えるのが楽しいんです。皆さんが笑顔で創作しているといいですね。』

最近になって、自分には介護の仕事が向いているような気がしてきたそうだ。

『大変ではありますが、人と関わることはとってもやりがいがあります。』

介護の仕事には、さまざまなスキルが必要になる。
中でも優しさ、思いやり、気遣いといった人としてのスキルは仕事を通じてこそ養われる。

話が深まるにつれて高橋さんのきりっとした顔つきが、だんだんやわらかく優しくなっていった。
きっと、これが普段、利用者さんに見せる素顔なのであろう。

■関連リンク

社会福祉法人 JAいずも福祉会