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Uさん(左)

介護福祉コース2年。野球部のマネージャーとしてチームと選手を支える。チーム一丸で甲子園を目指している。

Hさん(中)

介護福祉コース3年。卒業後はトリニティカレッジ出雲医療福祉専門学校へ進学。信頼される介護士への道へと邁進中。

Mさん(右)

介護福祉コース2年。インターアクトクラブと軽音部をかけもつ。地域ボランティア活動の傍ら、ギターで弾き語りをしている。

学校法人永島学園 出雲西高等学校。
1954年創立、島根県では数少ない福祉コースのある高校だ。
コースは特進、ビジネス、福祉の3つがあり、福祉コースは2年から、介護福祉、保育福祉、環境福祉とさらに3つのコースに分かれる。
他校にはない、魅力あるプログラムで、一人ひとりの能力を伸ばすことを目標としている。

今回の出雲市介護職魅力化プロジェクト『IZUMO KAIGO LIVE! 』では介護福祉コースで日々介護の勉強に励む3名の学生にインタビュー。
この春卒業後、さらに介護の勉強をするためにトリニティカレッジ出雲医療福祉専門学校に進学が決定している3年のHさん。
2年生から始まった現場実習で本物の介護現場にふれ、ますます介護職の世界に魅了されつつある2年のUさんとMさん。
介護の道に想いを馳せ、目を輝かせている3人に、介護職に魅力を感じたきっかけ、スクールライフ、未来の事など、お話をお聞きした。

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人を笑顔にできるような介護士になりたい(2年 Uさん)

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Uさん

小さい頃からおじいさん、おばあさんに遊んでもらったり、おしゃべりしたりと交流することが好きでした。
今までお世話になったので、自然と恩返しがしたいと思うようになったのが、介護の道に進もうと思ったきっかけです。
あと、私の両親はどちらも介護士で、”仕事は大変なことも多いけど、やりがいのある仕事だ”という話を聞いて育ったことも大きいと思います。

他の高校に進学し、それから専門学校で勉強する、という道も考えたのですが、少しでも早くから介護の勉強をすることが自分のためになると思い、出雲西高校への進学を決めました。

介護の勉強は楽しいです。
2年になり車椅子の操作やベッドメイキング、最近は体位変換など専門的な事を学ぶ機会も多くなりました。
二人一組で、友達の体にふれながら、実際の現場ってこんなんなんだろうなとイメージしながら学んでいます。

将来もっと高齢者の方が心休まるような社会になってほしいです。
そのために私にできることは、人を笑顔にできるような介護士になりたいと思います。

利用者さんとの話が楽しい(2年 Mさん)

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Mさん

私の母は介護士で、”今ままで口を開いてくれなかった人が話してくれるようになった”とか、”新しい仕事が任せてもらえるようになってすごく楽しい”とか、そういう話をよく聞いていて”いいなあ、やりたいなあ”と思うようになりました。それが介護職への興味の出発点。小学校6年生の時です。

高校への進学にあたり、介護以外の選択肢はあまり考えていなかったです。
同級生に出雲西高校の福祉コースに進学すると話すと、”えっ、その道に行くの?”と不思議がられましたね。
それでも周りの意見よりも母の言葉の方が響いていました。

授業は体を動かして学ぶ内容が多いですし、気づきも多いです。例えば車椅子。簡単そうで思ったようにまっすぐに進まない。色々と体の使い方のコツがあることを学びました。

現場実習では、例えば、挨拶の声がいつも通りの声量では全然聞こえなかったり、何気なく体にふれた時、痛く感じとられたり。知識だけでは通用しない、体感して分かることばかりです。

介護職は大変だというマイナスイメージが世間にあることは知っています。
それでも母はそういう話を一切しないし、すごく楽しそうだったし、自分の目で現場を見ないとわからないかなと思っていて。
それよりも今は利用者さんと話したいし、ふれあいたいという気持ちが強いです。

介護はお年寄りがやりたいことに気づきサポートする仕事だと思います。
周りによく気づき、頼られる介護士になりたいです。

ありがとうを言っていただける介護福祉士になりたい(3年 Hさん)

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Hさん

介護職を志したのは、中学3年の時、職場体験の授業で介護にふれたことがきっかけです。
利用者の方に寄り添ったり散歩をしたり作業をしたり、期間は4日間でしたが、とても楽しかったし、面白かった。
それをきっかけに介護に興味を持ち、出雲西高校に進学を決めました。

卒業と同時に介護職員初任者研修課程を修了します。
来年度からはトリニティカレッジ出雲医療福祉専門学校に進学することが決まっています。

高校生活を振り返ってみて、印象深いのは何と言っても実習。
2年と3年で実習内容が変わります。
2年の実習ではデイサービスで会話やコミュニケーションを取り、介護職にふれあうことを目的とした実習、3年では認知症の方を主にした介護施設で、かなりリアルな現場を体感しました。
初めての現場、かなり緊張してあたふたしてしまって、、、
それでも利用者の方から若い人が来てくれて嬉しいと歓迎されて嬉しかったり。
少しずつ慣れて、話せるようになっていく事が嬉しかったです。

実習で現場を体験して、その先をもっと勉強してみたいと思いました。

将来は介護職に就き、利用者さんに喜んでもらえる介護士になりたいです。

〜担当教師からのメッセージ〜

介護という授業を通じて、自分の道を見つけて欲しい

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新田 篤生 先生

出雲西高等学校 福祉科主任 新田篤生 先生

現場で学ぶこと、気づくことを大切にしていて、実習は2年生、3年生それぞれでカリキュラムとして組まれています。3、4日間、介護施設に出かけて、学校の中だけでは学べない介護の仕事の楽しさや難しさを現場で感じて欲しいと思います。

介護を専門としたコースなので将来はみんな介護職についてほしいです。でもそうじゃない選択を尊重することも重要。介護が自分に本当に向いているか見極めるのも勉強です。
介護は人を思い、実際に人にふれる仕事。どんな仕事にも共通する部分です。実際に実習を通じて、前向きに変わっていく生徒の姿を数多くみてきました。
介護を通じて自分の人生、本当にやりたい事を見つける3年間にして欲しいです。


三者三様に元気、そして明るい。
マイナスの言葉、イメージなど微塵もない。
周りの人の元気スイッチを自然と押せる、そんな持って生まれた能力を感じた。

表情は普通の高校生。
しかし介護の話になると目を輝かせて話し出す。
介護職は大変、という世間の認識を知ってなお、介護職に価値を見出し、役割を求める。
大切なのは周りの意見ではなく、自分にとって”しっくり”くるかどうか。
そんな若者が活躍する、介護職の未来が楽しみだ。

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